カエルけろけろぴょんぴょこぴょん

 雨が降った後の暖かい日。植木や塀や門にカエルが居る。しかも沢山。

 どこから来るのかなあ。近くの田んぼからだろうか。

 このカエルくん達は何を食べているんだろう。蚊でも食ってるのかな。

 指でツンとつついても逃げない。じっとしたまま,静かに前を見ている。

 それぞれのカエルくん達は皆,色が違う。凄い能力だよなあ。

 そうなりたいと想うのか。
 そうなったものが残ったのか。
 色を変えるときに意志はあるのか。

 不思議だなあ。

 動物の進化の仕組みは遥かなる年月のなせる業なのだろうか。

 最初はオタマジャクシの頃と同じ黒色だったのかなあ。体の色と違う場所へ行くと,バクバクと他の動物に食われたのだろうか。それを繰り返しているうちに,保護色の能力を授かったのかなあ。

 ああ,カエルと話をしてみたい。どうやってカラダの色を変えているのか聞いてみたい。

 無駄だと知りつつも何か喋っておくれよと視線を向けてみるが,私の想いは彼らには伝わらない。

 喉をヒコヒコと動かしながら前を向いたまま,時は過ぎるばかり。

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